日記 051201

 RAM RIDERのレコ発パーティーに行きたい! でも原稿も書かなくちゃならない、
あぁ、僕はどうすればいいのだ!! と悩んでいたのですが、とりあえず仮眠だ、と
思って眠りました。起きたら朝の四時でした。なにもかもが終わっていました。
 本当に死にたい、と思った。
 というわけで涙を拭きながら原稿をボリボリ書いています。ハッピーターンが食べたい。
  もう12月ですね。今年も終わりです。頑張ろう。来年はたくさん本を出せるようにしたいです。
 そのためにも頑張って日夜仕事でございます。たまに逃避しつつ。
 遅筆を呪いたくなります。バリバリとやりたいです。ホントニ。
 今年をちょっと振り返ると、悲しいことが多かった気がします。
入院してからなんだか様子が変わってしまったあの子は元気だろうか。ぐすん。
 でも最近になってヨイコトモあったので、落ち込まずにいきたいと思います。
 来年は素敵な年にしたいです。まず空からヤックルが降ってきます。それに乗って旅へ。
 ヤックル! ヤックル!!
 ヤックルって響きがすごい面白いと思うのは僕だけなんだろうか。ヤックルヤックル!
日記 051202

 桑島の一日。

 早起きをする。

 うんうん言いながら仕事をする。

 夕方、変な人形(かわいい)を見た後、ペットショップで半額になっている
犬を発見してブルーになる(売れなかったら、彼らはどうなるの?)。
 そのあと喫茶店でウーロン茶を飲む。

 新宿のHMVに行って、「PORTABLE DISCO」をようやく買う。家の近所にHMVがないので
買えなかった(HMVだとオマケのCDがついてくるらしい)。
 タカシマヤのとこが、クリスマスイルミネーションできれいだった。でんこちゃんがいたら
卒倒するだろうなぁ。
 こういうロマンティックな場所に恋人を連れてきてみたいものだ。
近くにあるスタバであったかい飲み物を買って、寄り添って飲みたい。

 家に帰って寝る。

 朝の五時過ぎに「今から飲もう」という電話がくる。ハードコア。ハードコアすぎます!
 相手はライターさんと小説家さんだったよ。自由業ISウィルネバダイ。
日記 051203

 そのいち

 レンタル屋さんでDVDを借りた。ローレライ。そしたら
ピエール瀧が出てきてビックリした。シリアスな戦争映画かと
思ったら、萌え要素の入ったSF(?)で、もっと驚いた。
事情があって途中までしか見られなかったけど、まさかあんな
セクシーな美少女が出てくるとは……。
 ちょっと前に映画館でオールウェイズを見た。ピエール瀧が出てきた。
 驚いた。僕の人生にちらつくピエール瀧の影よ。
 きっとまたどこかでピエール瀧を見るのだろう。


 そのに


 先日とても魅力的な漫画が発売されました。
 最初は近所のコンビニで売っているだろうと油断していたのですが、なかったので
本屋さんを探しました。あぁ、漫画買うためにこんな必死になるなんて久しぶりでございます。
 そして、ついに手に入れました。
「かりあげクン トリビュート」
 色々な漫画家さんが「かりあげクン」とコラボ。素敵★
 クレヨンしんちゃんVSかりあげクン なんて、二度と見られないんじゃないだろうか。
 かりあげクンとか、そういうふうな漫画って子供の頃にはわからなかった魅力が
あるように思う。大人になってから見ると、なんというか、味わい深い。
僕はセリフとかが特に好きで「バーロー」とか「○○なのね……」みたいな定番な
突込みがキュンときます。「○○でやんの」とかも好き。


日記 051204

 最近の息抜きは、カラテカとマッピーばっかりです。マッピーが30面を超えられない。悔しい。
 カラテカは、柵が落ちてくるところで死ぬ。難しいなぁ。
 と、こういう話をして、すぐに「あぁファミコンね」とわかってくれるとありがたいのだけれど、
きっと若い子たちが読んだらなにがなにやらなんだろうなぁ。
 この前、なんだかんだで(長くても)あと数十年で死ぬんだな、と考えたら怖くなった。
 三十前なのに、こんないちいち色々なことにドキドキしたり、本気で悩んだりしていて
いいのだろうか。世の中の大人は、もっとクールに生きているんじゃないだろうか。とか。
 結婚してる人がスゲーと思う。子供を持つってどんな気持ちなんだろう。とりあえず免許すら
ない僕にとっては、全部が全部、夢の中のお話みたいだ。
 あらゆることが割り切れない。

051205

 子供を殺すな。

日記 051206

「ヨーグルトの終わりに」

 ヨーグルトの終わり方がわからない。
 あの、ちょっと大き目のヨーグルトってあるじゃないですか、あれ、いつ食べ終われば
いいかわからないんですよね。パコッとフタあけて、シールはがして、スプーンで
ぱくぱく。で、最後まで食べてしまう。きっとお皿に小分けすればいいんだろうけど、
それはそれで一人暮らしの男子としては面倒くさい。だからあの容器のまま食べるんだけど、
結局全部食べちゃう。
 砂糖とかジャムとかなにも入れずに、ただ黙々とプレーンのヨーグルトを食べる。
 きっとハチミツみたいな甘い声の女の子が「コラ、そんなに食べたらメッ、でしょ?」って
言ってくれたら止まるんだけどなー。でもそれって、たわごとの範疇ですよね。
 いい終わりの見つけ方を誰か教えてください。メッ。

日記 051207

「ハブ」

 集団で無視をしたり、仲間外れにすることを「ハブる」と言うではありませんか。
 僕はあれを、ずっと「ハブ(毒蛇)のように、みんなが近寄らないからハブる」って
いうのだと思っていたのですよ。そしたら「省く(はぶく)」の「はぶ」だったんですね。
 昨日それを知って「ウオー」とか驚いた。この勘違いは僕だけなのだろうか。
 というように、僕はわりと勘違いをしてしまいます。なんというか、勝手に解釈をして
それが正解だと思い込んでしまうんですね。
 小学生の頃、英語というのはアルファベットで書けば外人さんに通じると思ってました。
 つまり「KONNICHIWA KUWASHIMA DESU」って書けばOKなのかと。しかし驚くべきことに、
塾で英語を習っていて「『こんにちは』は『ハロー』です」とか教えてもらっていたんです。
それなのに、この勘違い。それはそれ、これはこれ、みたいな独自の視点からの解釈。恐ろしい。
 お気づきかと思いますが、僕は相当なパーです。
 ちなみに「ホームラン」という言葉とか、あまりにも当たり前に使いすぎていて「HOME」と
「RUN」という二つの単語から成り立っていることに気がついたのも二十歳過ぎてからです。
 そうか! ホームに走るからホームランか!! 震えるほど驚きました。そしたらみんなに
バカにされたよ。

日記 051208

 ええと、僕は小学生の頃アニメとかが大好きで、だけど情報もないもないから
ただアニメをテレビで見てるだけの子供だったのです。それが「アニメイト」というのが
あるらしいという噂を聞いて、町田のアニメイトまで行ったわけですよ。そしたら
アニメのグッズがいっぱいあって、泣きそうなほど感動した。大好きな「オレンジロード」の
ラミカとかいっぱい買った。

 秋葉原とかにあるアニメイトよりも、アニメに関しての情報がすくなかったり、アニメへの理解が
低い地方都市にあるアニメイトが大好き。そこに行くと、宝探しをするようにして子供たち
がグッズを買ってる。そういうのを見ると、健全だなーと思ってしまう。大人はコミケとか
秋葉原とかに足を伸ばせるけど、子供たちは地元のアニメイトにしか行けない。そういうのが
いいなーって。まあ、最近は他のアニメ関係のショップも多くあるし、ネットで情報が入手
できるから、昔ほどの貴重性はなくなったんだろうけど。

 でも、地方のアニメショップに入ると、本当にドキドキする。純粋な感じがして。

日記 051209

「あなたは私の身体が目当てなのね!?」
 というセリフをよく聞きますが、そんなの当たり前なんじゃないのかなと思います。
 大好きな人の身体は、とても、目当て、です。抱きしめたいなーって24時間考えてるに
決まってる。心だけじゃ嫌だ。あなたの全部が欲しい、って、そう思う。
身体だけが、目当て、ということになると、それは違うよ、ってなるけれども。

「仕事と私、どっちが大切なの!?」
 というセリフをよく聞きますが、そんなの決まってるじゃないかと思います。
 もちろん僕は、あなたが大切です。だから、仕事やめます。24時間一緒にいる
ために、仕事は、きっぱりと、やめます。そのかわり、お金とか一切なくなるけど
いいかな? 公園のダンボールで生活することになるけど、仕事よりあなたが
大切だから、とくに問題ないよね? という感じです。
 でもきっと、女の子はそういうのは嫌なんだろうな。

日記 051210

 みんな、おはよう。
 今日はすごいぞー、linear島人間コンテスト佐藤さんのライブがあるぞー。
 つうか、今お昼だから、もうすぐlinearは始まっちゃうぞー。僕はどのフライヤーも
チケットもなにもない状態でオロオロしてるぞー。やっぱり家で仕事、というのがベターな
選択なのだろうか。若者のみなさんは、どれかいってください。キーポンムービン。
 僕が思うに
★大音量が好きならリニアへ
★変なのが好きなら島人間へ
★佐藤さんが好きなら、佐藤さんのライブへ
 だと思います。きみはどれかにゃ!

 最近、タバコの煙が辛くなったので、クラブとかがしんどいよ。まいったな。
 タバコ吸わなくなった弊害が、そんなところで出るなんて。うー。

 そしてライブやパーティーとは別に、秋葉原にとんと行ってないので、
行ってみたいなぁと思いました。なんちゅの、萌えってのが、流行語なんだべ?
メ、メ、メイド喫茶? ってのがアキバではナウいんだべ? お? メイド喫茶ってのは
あれかい、チュッチュしてくれんのかい、チュッチュ。うひひ、ひっく(ワンカップを片手に、
道路に寝転がりながら)。

日記 051211

 結局昨日は家で仕事をしたよ(というか、しなくちゃいけない仕事があるんだから当たり前だ!)。
 でも、外にゴハンを食べがてら秋葉原に足を伸ばしました。 そしたら、もー、すごい人でビックリ。
 中央通りから奥に入った道も、人でびっしり。驚いた。オデン缶の前には列ができてて、その周辺
に人がたまってオデン食べてた。渋谷のスタバみたいな感覚なんだろうなぁ(揶揄です)。
 メイドさんがチラシ配ってました。あと、無名なアイドルの路上ライブみたいのを期待してたん
だけど、そういうのはいなかった。
 コミケのカタログ販売かなんかにすごい行列ができてました。とらのあなもレジにビッシリ人が
並んでてすごかった。昭和通り口のすぐ近くにあるメイド喫茶も行列だった。喫茶店に入るのを
待ってる人が、自動販売機でお茶を買って飲んで待ってるんだよ。これってジョークだよね。
 街が整理されて漂白されて、っていうイメージをしてたんだけど、人が多くなったことで
逆に乱雑になってる感じがしました。知らないビルがいっぱい建ってたり、お店の様子が変わったり
していたけど、牛丼のサンボは相変わらずだった。あー、じゃんがらラーメンの行列が、以前より
すごかった気がする。うむー。
 僕の知ってる秋葉原ではなかった。渋谷とか新宿に近い感じがしたのは、やっぱり人の多さ
(と、それに伴う客層の変化)ということなんだろうな。桃井さんとパフューム(ぱふゅーむ)の
CDを買おうと思っていたんだけど、人が多くてうんざりして帰った。
 萌えがブームとか、秋葉が熱い、みたいなことを少しテレビでやるだけでこういう感じになった
んだろうか。いや、もっと綿密ななにかがあったに違いない。
 どっちにしろ、妙な違和感だけが残ったのでありました。これってたぶん、僕が変化のスピードに
ついていけなくなっただけなんだろう。秋葉原はもはやイコンではない。

 そういえば、駅のすぐ近くの店にて、レンタル落ちのシングルCDが100円で売ってるような
感覚で、同人誌がワゴンに積まれて叩き売りされてた。しかも「牝奴隷二号」とかいうタイトル。
かなり人通りも多い場所にそういうのをドーンってやっちゃうのは、さすがだなーと思いました。

日記 051212

 レンタルでDVDをいっぱい借りる。鑑賞のため、というよりストレス発散のため、
というような感じで。あぁ、お金がないのになんてこったい。
借りたDVD「茶の味」「チームアメリカ」「セルラー」「タナカヒロシのすべて」
「ポーラー・エキスプレス」「ビューティフルマインド」。後ろの二つは時間がなくて
見ないで返した。あー、MOTTAINAI(←海外で話題の日本語)。
 この中だとチームアメリカが酷くてよかった。本当にどうしようもない映画です。すごく
作りこんであるのを、片っ端から台無しにしてる感じで。もちろん誉め言葉です。人形劇
だからって、うっかり家族で見に行ったら地獄しか待ってないですね、これ。
 そんなこんなをしながらお仕事。色々なあれがあれして、ワーキャーみたいに一人で
パニックになりながらやってます。ハイホー。

日記 051215

 デイリーポータルZで、べつやくれいが更新されてるとテンションあがる。
 というわけで、さっき見たらテンションあがった。はぁはぁ。

 今日は色々なあれのお打ち合わせで色々な人とお話をして緊張して赤面したり
ひぃひぃ言ったりしつつ、お酒を飲んでうしゃしゃしゃしゃ、みたいな感じになりました。
 あと、うちの猫がソファにばっかりおしっこするようになってしまったのですが、
ストレスでしょうか。あームカつく。
 布団の上で何度もおしっこしたから、寝室に入れないようにしたのですが、そしたら居間の
ソファでするようになった。もっとかまってやらんといかんのかな。でも本当にムカつく。
トイレが汚いのかな。でもちゃんと掃除してるんだけどなぁ。うむむむ。
 そんなわけで、今もソファのカバーを洗濯してます。新しくしたばっかりなのに!!!

テキスト 051216

 後楽園に行く途中のね、あの大きな川が流れている光景がね、
今も忘れられないんだ。東京よりずっと広い道とか、妙に間隔があいて建ってる
お店とか、がらんとしたビルとかね。
 きみはこの街が好きじゃないって言って、自転車が多いし、人が嫌いだしって。
だったら僕の街においでよって、僕が言ったのは冗談でも気まぐれでもなかったんだけど。
 どっちにしろ、もう失ってしまった時間だから、もう終わってしまったことだから。
 うん、わかってるんだけど。
 でも
 でもやっぱり、遠くに見える山の影とか、長い橋を渡るバスとか、汗をかいた
きみの横顔とか、そういったあらゆることが、不意に狭い僕の部屋をいっぱいにして。
 電話ボックスに何人入れるかギネスに挑戦ですみたいな感じで、
僕の部屋が想い出でいっぱいになって、苦しい。
 くるしいよ。


日記 051217

 先日、ライトノベルをたくさん扱っている書店に行って、結構な時間ジーッと見ておりました。
 そしたらくらくらしてまいりました。あまりにも多くの本に、目がチカチカするというかなんというか。
 すごいですね、あんなにたくさんの本が出ているなんて。いいなぁ、もっと有名になりたいなー。
だって埋もれるのは困ってしまいますよね、もっと自分の本をたくさんの人に見てもらいたいもの。
 一緒に行った人は本をポンポコと買っていて、スゲーな読むの早いんだろうなーと感心しました。
僕も本をじゃんじゃん読める人になりたいです。じっくりと読んでしまったり、読んでる最中に考え事を
してしまって、全然頭に入ってこない、というようなことが多々あるので。うむむ。

 その後、中野のブロードウェイに行って、ほろほろと色々なお店を観察しました。
市場調査の意味も含めて行ったのだけれど「うおーすげー」とか「うへーまいったなー」とか、
ただの一般人になってました。メイドさんのいるゲーセンとかいって、驚いてしまいますものね。
やっぱり対戦一回500円とかそういう感じなのだろうか。ちゃんと見てくればよかった。

 でも結局一番グッときたのが、ショップメカノっていうニューウェーブに明るいレコード屋さん。
あそこは本当にやばかった。アニメとか萌えグッズにお金を注ぐ人の気持ちがすごくわかった。
だって、ケラのソロ時代(テレビのボリュームをさげてくれ!の頃だ!!)のビデオや、有頂天のライブビデオが
普通に売ってるんだよ! 信じられない! さらにE2-E4やスネークフィンガーのTシャツ、名前も知らない
無名なニューウェーブのCD-R作品もいっぱい。もう胸がドキドキして死にそうになりました。
 最初はタコシェみたいな小さいお店を想像していたのですが、結構な広さがあって驚いたし。
あぁ、僕が中野に住んでいたら、あそこで破産してるだろうなと確信しました。中野には近づかない
ようにしたい。メカノがある限り、僕はあそこに貢ぎ続けるだろう。
 僕も音楽とか作れたら、ピコピコした曲を作ってあそこに委託してもらったりするのになぁ。音楽を
作れる人が羨ましい。やっぱり音楽って、とてもとてもとてもとても素敵な魔法だと思います。いや本当に。

日記 051218

 滝本さんが結婚する、という話をネットで見つけて驚いた。おめでとうございます。
 なんだもーみんな幸せになっていくのね。僕の友達やらなんやらも最近次々と
結婚をしていて、本当に羨ましい限りです。でも結婚式には基本的に呼んでもらえないし、
呼ばれても出ないというこの引きこもりっぷり。どうですか。社会に適合できてませんか。
 僕も早く結婚して「おい、みそしるがぬるいぞよ」とか偉そうに言いたいんですけど、
みそしるがそんなに好きじゃないのでどうしたらいいのか苦悩してます。あと裸エプロンとか
してもらってキッチンで後ろから抱き付いて「うふふ、お前を食べちゃうぞー」とか言いたい
んですけど、裸エプロンはそんなに好きじゃないので苦悩してます。人生って苦悩ばかりだね。

日記 051220

「絶対領域とメイド喫茶」

 ミニスカートとニーソックスの間の太ももの部分を「絶対領域」と呼ぶそうなんですが、
よくこれがテレビとかで普通に取り上げられていて、僕はうむむと思ってしまうのです。
 いやね、秋葉特集とかで女の子が出てきて「ここが絶対領域です★」みたいなことを
言うわけなんですが、これって元々は隠語のようなものなんじゃないでしょうか。
 「太もも、マジで勃起するわ」っていうのを悟られないために(そして細かい定義付けの
ために)「絶対領域」というエロさのカケラもないような言葉がついているけれど、普通に
これはセクハラに近いものだと思うんですけども。ソフィスティケートすればいいってもの
でもないような気がします。なにかの漫画が元ネタなのでしょうか。
 これを男の子がヒソヒソと囁くのはいいけど女の子がデデーンと言ってしまうのには抵抗が
あります。自らの身体が性の対象になっているのに無自覚を装ってしまうことが怖い。
 「このコスプレ、かわいいから着てるんですー」って露出度の高い服を着て視線を浴びる
ことに、本当に「かわいいから」というだけの意味で受け取る人はいるのかしら、というのと
同じことのような気がします。

 なんだろう、以前は秋葉原に対して熱心だったわけではないのだけれど、最近のマスコミの
秋葉原の取り上げ方や、取り上げられ方を見ているとむずがゆい気持ちになって仕方がない
のです。これって村上隆さんのアートがルイヴィトンにフックアップされた時と同じで、
純粋な視線で見られないというか、どこかジョークなんじゃないだろうかと申しますか。

 こっからちょっと大事。

 そもそも秋葉原のメイドカフェとかって、本来のメイドではなくて美少女ゲームやアニメに
出てくるオタク的なアイコンとして「メイド」なのではないでしょうか。だからこそ「ご主人様」とか
いうし「はにゃーん」みたいな態度も取ったりするわけです。それって「メイド」だけが独立して
存在しているわけではなくて、「アニメやらゲームやらではこんな感じだよね、メイドって」
というお客さんやスタッフのコンセンサスがあってこその「メイド」ではないですか。つまり彼女
たちは「メイドの格好をしている女の子」ではなくて「メイドを演じている女の子」であったはず
なのです。それが今のテレビの取り上げ方は「メイドがいる喫茶店」「かわいい格好の女の子
がいる喫茶店」という部分に終始し、ポイントである「コンセンサスの取れたメイドを演じている」
というのがスッポリ抜けているわけです。これが抜けているとどうなるかわかりますか。

 わりとキモい

 というところに極めて近いです。だって「はにゃーん」とか「ご主人様ぁん★」とか、普通の
女の子は言わないでしょう。あれはアニメやゲームのキャラクターの模倣だから許される
わけでしょう。もちろん普通の女の子が言ってもいいよ、おれは歓迎さ。でも、一般人から
したら「は?」「なにそれ」ってなるに決まってんじゃん!
 だってデパートの屋上でやってるヒーローショーも、あれはヒーローを演じている人が
やっているわけですよ。それをみんなが「これは演じているのだ」と認識しているから
変身ポーズ取ってもOKだし、むしろ盛り上がるわけです。それが、誰もそれを認識して
なかったら「ただの全身タイツにヘルメットの人が叫んでる」ってなるわけです。そりゃ
変ですよね。今のメイド喫茶の取り上げられ方って、それに近い気がするわけですよ。
「ただのメイドです」「メイドの格好しているだけです」「かわいいです」で、「お客さんに
共通の知識がバックグラウンドとして存在していて、その上でメイドが成り立っています」
という説明がないのだもの。そりゃおかしいよね。
 これって「メイド」というのが、一般的に存在しているからこその誤解だと思うんです。
コスプレ喫茶だったら「はいはい、アニメのコスプレね。だからそういうセリフを言うわけね」
っていうのが理解できるではないですか。ただメイドだと、それを咄嗟に判断できる人ばかり
ではないと思うのです。

 つまり僕が言いたいのは、そういったことを抜きにメイド喫茶に行くと、わりと普通の
喫茶店で、わりと普通の女の子が、異常なご様子で接客をしているだけにしか見えない、
ということです。もちろんこれは僕が考えたことなので、もしかしたらそういうのを抜きにして
通っていらっしゃるお客さんがいるかもしれないし、抜きにして経営しているお店もあるかも
しれないです。
 だけどネットで、メイドさんが秋葉原でタバコスパーって吸ってる画像が「ショックだ!」
みたいな感じで広まっているのを見ると、やっぱりみんなが求めているのは「メイドの格好をした
普通の女の子」ではなく、「メイドを演じている女の子」なんだなーと思うわけです。

 さらに最近は、タレントさんにメイド喫茶で働いてもらう、みたいなお店もあるようですが、
それもやっぱり「メイドを演じている」感じのキャラクターになってます。漫画的、記号的に
わかりやすくされた「メイド」を、タレントさんが演じたらまずいよなーという気がするのですが
どうでしょうか。それって「かわいい女の子だもん!」っていうのを演じている「さとう珠緒」
さんと同じ方向性じゃないですか。でも彼女の場合は「ぶりっこしてる」っていう共通の認識が
あるから笑いで済まされるけれど、タレントしてる子がお芝居ですってメイドっぽく振舞うのは
なんだか危険な気がします。後になって「あの頃はあんなことしてましたよね、恥ずかしい」って
なるんじゃないかな。だって「メイド」はキャラクターであってパーソナリティーではないもの。

 と、書いたものの、やっぱりそういうのもありのような気がしてきた。なぜなら、上記のような
メイド喫茶のメイドは既に「メイドを演じている女の子」ではないのだ。ではなにか。
 それは「メイドを演じているけど、それが恥ずかしい。うー、こんなのちょっと嫌だけど
お仕事ですからー」というキャラクターまで昇華してしまっているのだ。きっと。
 お客さんはそれを俯瞰的に見ることにより、より広い視野での「メイド」を堪能できるので
あろう。そして、全て理解できず、(メイド)個人を愛するようになると、それは恋愛感情
や熱心なファン(あるいは、「mania」)になるのですね。たぶん。


*僕は「絶対領域」や「メイド喫茶」に他の人よりも詳しいわけではないので、
 なにか誤解や間違いがあったらごめんなさい。
日記 051221

 結局YMCKのファミリーレーシングを買いました。ビレバン特典付き。
 ところで僕の記憶が確かならばYMCKって確かに音もビジュアルもファミコンっぽいけど、
歌詞はそれとは関係ない場所で物語が繰り広げられていたはずです。が、ライブを
重ねたり、アルバム「ファミリーミュージック」の追加曲とかでどんどんファミコン色が強まって
きてますよね。で、本作「ファミリーミュージック」では完全に(コンセプチュアルに)ファミコンの
ソフト一本(のストーリー)を体験できるようになっております。って言い切っちゃダメなような
気がするけれど、そういう感じです。平成のファミコンレースゲームのサウンドトラック、みたいな。
 色々なジャンルに果敢に挑戦する姿勢はすごいなーと思います。なにをやってもあのサウンド
だから統一感ありますしね。
 あとHMVでクラフトワークのライブDVDを買いました。あぁ、こんなにお金使うとお母さんに
怒られてしまう。そんな感じの28歳でございます。
 そして明日はいよいよ神様家族の新刊の発売日でございます。もう書店に並んでいるよ、
というお声も聞きますが、明日が発売日なのです、という姿勢は崩しません。それが大人の
態度であり乙女のポリシーであるのです。
 そして今日はパフュームのライブなのですが、こんな年の瀬、風邪も流行っている昨今に
人がたくさんいる場所に行こうという人の気がしれません。それに僕は仕事だってあるのです。
 え、この手に持っているチケットはなにかって。それはその、もごもご。人体の不思議展の
チケットでございますよ。ええ。うん。なんていうか人生には息抜きも必要ですよね、と僕は
カウンセラーの先生に執拗に迫って、このライブを肯定的に受け止めるのでした。

宣伝 051222

アニメ「神様家族」のサイトが公開されましたー。

 コチラです。わーい。



■神様家族7 新型握手 本日発売



 神様家族七巻でございます。
 本日発売を致しました。長らくお待たせを致しましたが、物語も佳境ということでぜひ
お買い求めくださいませ。アニメの関してのインフォメーションも、同封されているペーパーに
載っております。そう、これにさ、MF文庫Jをモチーフにした四コマが載ってるんだけど、
神様家族がネタにされてて嬉しかった。なんというか、はりすなおさんに似顔絵を描いて
もらった時ぐらい嬉しかったよ。描いてもらったことないけどさ。
 それはともかく、来年にはアニメになるということで、その前に原作を一気に買ってみよう、
みたいなそういうこともありなんじゃないですかね、うへへ(あきんどでんがな)。
 前にも書いたと思うけれど、批評家になりたい大人や、消費するためだけのムーブメント
とは寄り添うことなく、純粋に、今、言葉を必要としている若者(や、過去に若者であった
全ての人)に向けて書いてるつもりです。桑島は頑張っております。至らないことも多いとは
思いますが、確実に魂込めております。なので、読んでやってください。桑島を育てると
思って、買ってやってください。
 将来的にはハリポタぐらい有名になって、ベンツで貧乏人をひきころしまくるよ!(とか
書くと、本気にする人がいるから本当に困ります)
 というわけで、本日発売でございます。心の親分でした。

日記 051223

 先日、家で仕事をやっておりまして、少し眠いなと思って目が覚めると
原宿アストロホールでした。今日の催しものはなんぞやと覗いてみると、
パフュームのライブとな。なるほど、これはこれは、ってんで見てきました。
 前売り券を手に握り締めていた謎はいまだに解けません。難しいね世の中。

 パフュームはテクノポップのテイスト(と世界観)を取り入れたアイドルユニット
でございまして、メジャーデビューと共にその傾向が顕著になってまいりました。
 だってメジャーデビューの曲が「リニアモーターガール」だよ? 昭和かっつの。
リニアモーターって。未来の装置ですって。でもそれがいい。
 テクノポップの真髄とは「ウィーアザロボット」であり「コノボタンオセバ
オンガクカナデル」で、「トキオー」なのです。なんの恥ずかしげもなく「ロボット」
「コンピューター」「ピコピコ」というのを提示してこそのテクノ。いわゆるデトロイトで
発祥したデトロイトテクノとは別物なのです。デジタルシンセサイザーが先端だった
中で、デトロイトではリーズナブルな中古のアナログシンセサイザーしか……云々
(こういう話しても誰も喜ばないの知ってるよ。もう。ばか)……「第三の波」の
テクノレヴェルから……云々。

 まあとにかくです、若くてかわいい女の子が、アイドルの楽曲とは思えないほどの
低音きかせたテクノサウンドでライブをやるんだから見に行かなくちゃ、ということです。
 で、今回はパフュームプレゼンツのイベントという趣向らしく、ゲストが何人か出て
ました。最初のDJの人がガールポップを流す中で、急にラムライダーのベッドルーム
ディスコをかけたからビックリした。
 あとシークレットゲストとして、パンダとササノハが出てた。リミックスとかで名前は
聞いたことあったけれど、まさか本物を見ることになるとは! 
 そしてパフュームは来年発売の新曲「コンピューターシティ」をやってました。
 ファーストには「コンピュータードライビング」っていう曲が入ってるわけですよ! つまり
メジャーデビュー二枚目にして、すでに「コンピューター」というタイトルがかぶってる!
それでこそテクノポップ! 三枚もコンピューターでいこう。ぜひ。四枚目も。アルバムも。
新曲はテクノポップというよりエレクトロっぽかったです。すごくよかった。
 ちなみにライブで盛り上がる曲「スイートドーナッツ」、GABBAかと思うぐらいテンポが
早くて、なんじゃこれーこんなだっけ? と思ってビックリしたんだけど、うちに帰って
聴いたら、確かにあれぐらいのテンポだった。低音がきいてるとこでやると、キックが
すごく目立つ(し、スネアが聴こえにくい)から余計に早く聴こえるんだなぁ。

 そういえばハルカリの新曲もハウスっぽいアレンジになっていたけれど、
もうDJフミヤのアレンジではやらないのかしら。しかしDJフミヤってば天才よね。

日記 051224

 色々あって、作家志望の人が書いた小説を読むことになったのだけれど面白かった。
 最近の若者は、こんなにもレベルが高いのか、と驚いた。でも、思い返してみれば、僕の
レベルが低かった(そして今も低い)だけであった。
 いいのです、僕の小説はパンクロック的なポジションでいれば。ギターが弾けなくてもメッセージが
あるぜーみたいな。そういうことでいいのです。そうでも考えられないと、やってられないよね、実際。

日記 051227

■DJやりました



2005.12.27. BONENDISCO@ENJOY!HOUSE

01:リニアモーターガール/Perfume
02:I Feel Love/DONNA KEBAB
03:POCKET CALCULATOR/?
04:STEP IT UP featuring Mantis/SuperStyleDeluxe
05:GET UP ORIGINAL MIX/MARK MAITLAND
06:BLACK BOX THEORY/EZ RIDERS
07:Black Magik/Digital Kid & Aniki
08:Blue Monday (Original Mix)/JAMX & DE LEON FEAT BERNARD SUMNER
09:?/?

最後の曲は滑ったそうなので内緒で。

日記 051229

「旦那という違和感」

 若い女の子たちの中で、恋人のことを「旦那」という人がいて、それについて猛烈な違和感を覚える。
 付き合っているだけなのに旦那って、どう考えてもおかしいではないですか。だって結婚して
ないのだもの。じゃあ、もう既に結婚が前提で、半分入籍してるようなもんなんですよアッハッハー
みたいなことかといえば、そうでもない。あっさり別れたりするわけです。
 なんで「旦那」って言うんだろう。男の人は彼女のことを「女房」とは言わないですよね。言うのかな?
 どっちにしろ、あきらかに間違ってるからやめたほうがいい。それと、なんていうか、妙な背伸びを感じて
しまって、正直気持ちが悪い。誤用なんだし、周囲に誤解が広がる可能性だってあるじゃないか。
 なのにどうして「旦那」って言うんだろう。そこには隠されたメッセージがこめられているのだろうか。
 旦那……。僕は彼女のことを女房とは言わない。うーん。うーん。
 こんなに気になるのは、僕だけかもしれない。だけど気になっちゃうんだよなぁ。

 サイトとかで「ダーリン」はまだわかるんだけど、中学生の女の子が「うちの旦那が」って
書いてると滑稽で仕方がないんですよね。きっと大人になりたいんだろうな。そう呼ぶことで、
将来まで一緒にいられますように、というお祈りなのかもしれない。あるいは、まったくなんでもなく
使っているのかもしれない。うーむ。

日記 051231

 世の中には救われない夢が、報われない愛が、哀れな純粋さが、溢れております。
 募金では解決されることのない心の飢餓に、文学で潤いを。そんなことを考えて毎日生きています。
 そもそも文学ってなによ、それでは歴史をひもといてみましょう、みたいなことは必要ないっ。
 僕には僕の文学がある。きみにはきみの文学があるっ。
 心と文字で世界を変えましょう。

 六本木ヒルズは今夜も輝いているけれど、カミソリの刃は少女を切り裂くけれど、
今日も、みんなで、知恵を絞りましょう。

 戦争反対だけど平和は退屈だ。穏やかな混乱の中で、明日を探そう。

 みなさんよいお年を。愛してます。クリアラバーソウルワールドワイドウェッブサイトニセンゴ、おわり。