日記 040401

 今日は嘘をついてもいい日らしいのですが、僕の日常に4/1に嘘をつく
という習慣がないので嘘はつきません。
 そして、4/1以外に嘘をついてはいけないというのも習慣としてないので、
そういう感じで生きようと思った。
日記 040402

 誰にも迷惑をかけずに生きたい。まずはゴミをちゃんと出そう。
日記 040405

 いつになったら一人で生きていけるようになるんだろうか。
 傷つかずに、上手く笑って誤魔化せるようになるんだろうか。
 心を削れ。全てを振り切れ。余計な感情は呼吸の邪魔だ。

 アルコール中毒患者への道。第一話、アルコール依存症。お楽しみに!
創作テキスト 040406

 つーか、てめーが誰か知らねえけど、俺の女に手を出したら殺すぞ。

 と彼は携帯片手に駅で言った。壁をガッコンガッコン蹴りながら。苛立っていた。
 たぶん、本当にそうするんだろうなと思った。彼にとって、「俺の女」は命に代えがたいもの
なのだろうなと。人を殺すということは、自分自身を損なうことであり、並大抵の覚悟ではできないのだ。
 それを口走る彼は常軌を逸してはいるけれど、きっと本心なのだろう。
 こえー。ちょーこえー。
 つうか田舎のヤンキーじゃねんだから、やめなさいよ、っていう、ね。
 禁煙の場所でタバコを吸って、注意した駅員さんに絡んでいた。怖かった。
 僕は思った。きっと「俺の女」は、迷惑だろうなあと。
 束縛なのだろうか。純愛なのだろうか。
 そんなに暴れそうな人じゃないところが、より怖かった。
 どっちにしろ、みんなに迷惑だから謝ればいいのにと思った。隣のお姉さんは、ビクビクして
どっかに歩いていった。
 僕はそんな彼を見ながらこえー、ちょーこえーと思って黙っていた。
 そしてボンヤリと考えた。
 怖いのだ。彼は。自分の知らないところで「俺の女」が「知らない人」になっているのが。
 ついさっきまで指を絡め、唇を重ねていた「俺の女」が、まったく彼の知らない場所で
知らない誰かになって、知らない友達や知らない信頼のおける人と知らない関係で知らない会話を
交わす。そのことが怖いのだ。
 自分を置いて、数歩先を歩いている「俺の女」は、彼にとっては他人に見えたに違いない。
 僕は彼をチラチラ見ながら妄想を膨らませる。僕の手にはカイジ。カイジ最高。カイジちょーおもれー。
 カイジ越しの彼は泣いていた。泣くなよ、小学生じゃないんだから。
 そう思いながら僕も泣いていた。カイジも泣いていた(パチンコに食われるとかなんとかで)。
 きっと彼は携帯電話越しにしか不安は感じないはずだ。自分の目の前で起こっていることに対して、
そこまで感情的にはなれないはずだ。知らないことの恐怖。知ることの恐怖。事実はきっとなんでもない
ことなのだろうけど、不安が彼を駆り立てる。

 ふざけんな殺すぞ。

 電話を切った後、彼はもう一度言ってタバコを地面に投げつけた。
 彼の時間。彼の「俺の女」の時間。全ては水平に流れ交わることはない。
 電車がくる。僕は乗る。彼はホームにうづくまって泣いている。
 電車が動くと、彼は遠くに流れていく。風景に溶け込む。小さくなっていく。
 僕はカイジを読む。
 そして彼のことは二度と思い出さない。

 ふざけんな。ふざけんな。ふざけんな。

 彼は何度か咳き込んでから、もう一度タバコに火をつける。

★女性Aの意見
 「俺の女」っていう時点でダメね。女は男の所有物じゃないのよ。
 なにをしたって自由。セックスも、恋愛も。開放よ。塞ぎこんだ人格の開放。
 恋愛なんて所詮思い込みの産物でしかないわ。それをわからない男が多すぎるのよ。

 僕は彼の前に立っていた。気がつかないうちに、戻ってきたようだった。その、駅に。
「一本くれよ」
 彼のマルボロは空だった。僕はメンソールしかないけど、と言って一本を彼に渡し、
もう一本をくわえた。
 自分のタバコに火をつける。彼にはライターを渡す。
「どうにもなんねえな」
 僕が言ったのか彼が言ったのか、言葉だけが煙と共に吐き出された。
「そうだな」
 同じように返事が立ち上って消える。

 だからACIDはやめられない。

日記 040408

 もし僕の作品から、なにも、これっぽちも、どんなに考えても、一ミリも
受けるものがなかったとき。僕が商売人になってしまったと感じた時。
 その時は僕を見捨ててくれ。他の誰かを見てくれ。そんな僕を見ているのは
時間の無駄でしかない。僕の感覚が狂った時は置き去りにしてくれ。
 
日記 0404--

 ずーっと具合が悪いなあと思っていたら、ある日、完全に体調を崩す。
 熱が出て頭の中がブニャブニャになった。一気にきた。はう。
 三日ぐらい寝込んで、ようやく復活したと思ったらモニタを見ると
吐き気がするようになってどうにこうにも。長い時間PCの前にいられない。
 ここのところアルコール依存症みたいになってたのは関係しているのだろうか。
 世界が回っている。僕はベッドの上で留まっている。置いてかれる。置いてかれる。
 中学生の時に登校拒否をしたのですが、その際に感じた、たった一日学校に行って
ないだけで授業にも友達にもついていけなくなったよ、という奥深い悲しみにも似た
絶望感が足元に転がっている。
 ひとまず熱を出して考えていたのは、今死ねば本が売れるかなーということ。
 お金は入ってこないけれど(いや、入ってくるけど死んでたら無意味だ)、
多くの思春期の人に僕の本が読まれることになったら、こんなに素晴らしいことは
ないと感じた。そうか、いよいよってことになったら自殺でもして「本買ってください。
いやマジで」とか遺書を書けば伝わるかも知れない。
 とか考えてたら、某編集さんに「そうでもないっすよ」とか言われてへこむ。
 死を持ってしても伝わらないメッセージって一体なんだ。結局僕が世界を少しでも
震わせるには、生き続けて書き続けて少しでもいいものを生産するしかないのか。
 なんて厳しい世界だろう。なんて冷たい現実だろう。だからこそ生きてるの?

P.S.
 前の日記に「だからACIDはやめられない」って書いたら「エクスタシーやって
んすか?」という素直な直球メールがきたのだけど、僕はE(MDMA)もシャブもLも
やってねーです。あれは細野晴臣の曲からの引用ですから。まったくもって。
日記 040418

 仕事の合間にネットオークション見てたら、犬山犬子(現犬山イヌコ)のシングルCDが
定価の18倍の値段とかで出てて驚きました。これはテレビ東京でやってたダンジョンVっていう
ゲーム系のCGバラエティ(わかりにくいですね。ファミッ子大集合のウゴウゴルーガみたいなの。
って、もっとわかんないか)のテーマ曲のCDなんですけど。なんでこんな高値になってんすか?
あるよ、普通に家に。実家だけど。はい。
 で、このCDの二曲目がスゴクよくて「♪わたしは名もない宿屋の娘よ 覚えていないでしょ?」とか、
泣きながら聞いてました。たまーにテレポーテーションで帰ってくる勇者をずっと待ってて、その時
だけはゆっくりしていってね、わたしはお姫様じゃないけど、生まれ変わったらそうなりたい、
とか、泣けてくる。なんか愛人の人みたい。切ない。こまめにセーブして、とかその手の歌詞が
子供の時の僕にはグッときたものです。
 なんだろう。こういう視点で色々なことができたらいいのになぁ。
 ちなみに、ニャースとかマキバオーとかの声やってる彼女ですが、普通の歌とかも歌ってて
すごくいいですよ。「東京ポーキュパインコレクションvol.3フューチャリング犬山犬子」のCDとか、
だいぶ長い間聴いてました。両方十年以上前のCDですけど。はい。
驚愕 040420
 電話で目が覚めてフラフラとネットしてたら(半分寝てる)、ワイアー04の公式サイトで
出演者のインフォメーションが! ウハー! 電気グルーヴのライブ!
 こここ、こりゃたまらん。でも、他の出演者とかもう全然わかんないの。KAGAMIとか
TASAKAとかジェフミルズとか田中フミヤとか、そういう有名な人しかわかんない。
 でも、あの開場の空気感はすごく好きだから行ってみたいけど。二日連続って、
ずーっとぶっ続けなのかな。一回開場から出されたりしたらやってらんない。でもそう
なんだろうなあ。
 横浜アリーナでも2フロアだっけかなあ。さいたまスーパーアリナーのセカンドステージが
天井がガラス張りかなんかで夜空が見えてすごくきれいだった気がするのでまたあそこで
やって欲しかったんだけどなあ。常識外れに広い施設がたまらんかった。
日記 040422

 朝七時。ようやく形が見えてきた。これを上手いことすれば、面白くなると思うんだけどなぁ。
 最近眠くなっても神経がたかぶって眠れないので、酒をあおって寝てます。よくないなあ。
 今もとりあえず一段落(してないけど)したので飲酒中。って朝の七時にだよ。ほんと。
 あと全然関係ないけど、こしょーさんは良い人なので抱かれたいと思った。今度お会いする
時に「うぁ〜なたのことぅをぐぁ〜」って歌ってみよう。きっと殴られる。

 タバコの吸いすぎなのか、息を吸うとヒュコーヒュコーってノドが鳴るようになった。
 たぶん、もうすぐ死ぬ。死ぬ前に結婚したかった。
日記 040427

 やることが多くて死にそうになってます。またみなさんに迷惑をかけてる。ああ。ああ。
 なんというか、YAZAWA的に言うと「しんどいよ、お母さん、僕もうしんどいよ」っていう
感じの状態です。全然YAZAWA的じゃないけど。
 なんか嫌な夢を見ました。すんでいる場所が実は■■の真っ只中で、住民が
いつ襲いかかってくるかわかんない上に差別されるっていう。よくわからないやつ。へこんだ。
  きっと前にDVD「28日後」を見たのが悪かったのだ。あれもドラゴンヘッドとバイオハザードを
合わせたみたいなよくわからない映画だったなあ。
 難しい映画とかじゃなくて、見て笑って、なんにも残らない娯楽映画が観たいです。
 もー、頭からっぽで観られるやつ。ポケーって。そういう映画ってあるのかなあ。踊るマハラジャ?
 それでいて退屈しないのがいいの。あとできればかわいい女の子が出てくるやつ。そんで、
あわよくばブルマとか。ねえな。ねえよ。「CQ」って映画はかわいかったよ。あー、それとあれだ、
「アダプテーション」は、映画の脚本家さんが台本かけなくて、悩んでオナニーばっかりしてるって
いう前半が見てて面白かったです。劇場で観たけどモンスターズインクのDVD買った。
 ちなみに僕は映画館では前の方に座ります。前の方最高。三列目とか素晴らしい。
「よく見えないじゃん。全部見えないじゃん」などと言われますが、じゃあお前は生きてて、
この世の中の全部がよく見えてんのかよって思います。ちょっとハミ出てるぐらいがちょうどいい。

 キーポンムービン!
日記 040428

 朝まで仕事して、そのまま寝ればいいのに「きっとこのままだとダメだなあ」と
思って、テコ入れの参考になればと映画を見に行く。ホーンテッドマンションとクレヨンしんちゃん。
 あとキルビル2。もう半分ぐらい寝てた。全部が全部。一番面白かったのはしんちゃんで、
メタ的と言えばメタなのか、とか思いながら観て(寝て)ました。
 それはそうと子供がいっぱいでビックリした。平日の昼間だというのに。と思ったら
ゴールデンウイークなの? もう? まだ? 世間からズレてる。
 キルビル2は、キルビル1の続きだと思って見ると肩透かしを食らうのではないだろうか。
 ストーリーは続きだけど、映画の質のようなものは別物だと思う。バカっぷりはもちろん健在
なのだけど、なにかが決定的に違う。なんだろう。わかんない。
 ホーンテッドマンションは、もう僕、怖いの苦手だから嫌い。大嫌い。きっとホラーというより
コメディに近いんだろうけど、本気でダメだった。全然笑えない。ずっと力んでた。
 これを一番最初に見たのが失敗だった。だから余計に疲れて寝てしまったんだ。
 面白いか面白くないかの判断なんてできない。だって怖いんだもん。ダメだ。あー。

 今気になる映画はビッグフィッシュ。ピーターパンも観たい。ほら僕ってばピーターパン
シンドロームだから(股間をボリボリかきながら)。スクールオブロックも観なくては。
 キューテーハニーもそろそろかしら。なんか最近観たい映画多いなあ。
 テレビつけっぱなしで寝て起きたら、トイストーリー2やってた。ブタとバネ犬かわいい。
最高。吹き替えの方がかわいいから好き。そう言えば、字幕観るのがしんどくなって
吹き替えばっかり選んでます。

 あー! あと、ええと、これ絶対に忘れないように書いておかなくちゃ。しんちゃんに
出てた、「つばき」っていうキャラがここ数年で最大のショックを受けるほどの萌えキャラだった。
子桜エツ子さんが声やってんのかと思ったら齋藤彩夏さんて人だった。最近の声優さんにうとい
僕は、恥ずかしながら知らないのだけど、劇場のスピーカーで聴いて、すごくいい声だと
思った。あと山ちゃんもいいこえ。しんちゃんだけもう一回観に行こうかな。もうちょっと先になる
だろうけど。うん。
宣言 040429 AM6:52

 決めた。今決めた。禁煙するぞ。もう吸わないぞ。
 理由は簡単だ。
 「タバコくさい」と言われてキスができない、そんな世界とオサラバするためだ。
日記 040430

 少女の髪の毛に手をふれた途端に僕を包む魔法。
 柔らかくて甘くて、汗の香りのする女の子。
 僕は彼女のことが大好きなのだ。できれば監禁して部屋に閉じ込めて
僕だけのものにしたい。でも、それはできない。世間との折り合いというやつだ。
 だから僕は、いつも死にそうなまでの不安な気持ちで生きている。
 いつか少女が自分の元から離れていってしまうのではないかという不安。
 僕ではない、誰かのものになってしまうのではないかという焦り。
 そして実際、彼女に言ってみた。

「は? 元からアンタのもんじゃねーし。マジキモ。オタ死ね」

 これだから若者ってやつは。
 フィクションだ。この世界はフィクションだ。きっと彼女もフィクションなのだ。
 あと俺、オタじゃねーし。

「はいはいはいはい(すごく早く)。オタじゃないオタじゃない(もっと早く)」

 だから、違くて。オタクが嫌とかじゃなくて、だって好きなキャラとかグッズとか
そういうのないし、あとほら、自分ぐらいでオタクとか言ってたら、本物の人に
申し訳ないじゃないですか。コスプレ居酒屋で会話弾まなかったし。

「一般人から見たら、みんな一緒じゃボケ」

 結論:オタクにランク付けをして自分がどこかを模索しているいる時点で、
もうその内部に取り込まれている。つまり、なにか言われたら否定しないことだ。
 どっちにしろ、「すみません、クレヨンしんちゃん、大人一枚」って言った時の
映画館の受付のお姉さんの「え? マジで?」的な顔が全てを物語っているというものだ。

  フィクションだ。この世は全てフィクションだ。